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地域ねこについて

「地域ねこ」って、ご存知ですか?
特定の飼い主はいないものの、住民やボランティアの手によって不妊手術が施され、

地域内でこれ以上ネコが増えないように管理・見守られているネコのことを、

一般的に「地域ねこ」と呼びます。

市によっては「まちねこ」と呼ばれることもあります。

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地域ねこ活動について

『かたづけ ねこの手』の責任者である尾崎蜜柑は、整理収納アドバイザーとしての仕事のかたわら、2016年よりプライベートで「不幸な猫」を減らすための活動として「TNR(TNH)」を行ってきました。
※「TNR」については、下記「TNR活動って?」をご覧ください。

大阪市では「公園猫適正管理推進サポーター」、京都市では「まち猫活動」という制度があります。
詳しくは、各市のホームページをご確認ください。

↓↓

大阪市 

公園猫適正管理推進サポーター制度

京都市 

まちねこ活動支援事業

大阪市では、2018年より「犬猫の理由なき殺処分ゼロ」を目標とした行動計画が策定されています。
適正飼育が広まり、「殺処分ゼロ」が実現すれば、これほど嬉しいことはありません。

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TNR活動って?

TNR活動とは、Trap(捕獲) → Neuter(不妊手術) → Return or Home(元の場所に戻す、または家に迎える)という一連の流れを指します。

TNRされたネコは、再び捕獲されないように目印として耳をV字型にカットされます。
この形が桜の花びらに似ていることから、さくら耳の「さくら猫」と呼ばれています。

私自身も、2016年の夏からこの活動を始め、これまでにさまざまな場所で100頭以上のネコをTNRしてきました。

TNRは、基本的には自宅周辺など自分が目撃するエリアでの活動が中心になりますが、仲間から応援の依頼があると、自宅から離れた地域で行うこともありました。

また、ネコは自由に移動するため、TNRをしても他の場所から新たなネコがやってくることがあります。
そのため、継続的にTNRを行わなければ、「数年後にはまた増えていた」ということにもなりかねません。

TNRは一度やれば終わり」というものではありません。継続することが何よりも大切なのです。

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TNR活動はなぜ必要なのか

地域で猫が増えすぎると、猫を好まない方々からの苦情や、近隣トラブルが発生することがあります。実際に、猫をめぐる対立が事件に発展したケースもあります。

また、餌を与えることによって、他所からも猫が集まり、餌の取り合いや縄張り争いが起こることもあります。

たとえば、以下のような問題が挙げられます:

  1. 夜中や早朝に、大きな声でケンカをして騒がしい
  2. スプレー行為による強い臭い(※特に未去勢のオスの尿)
  3. 植物や家庭菜園の鉢への糞尿被害
  4. 車やバイクなど、所有物への傷や破損
  5. 猫嫌いの人による虐待(※虐待は犯罪です)

すべての人が猫を好きとは限りません。猫にとっては自然な行動であっても、許容できないと感じる人もいます。

だからこそ、猫が人間社会の中で穏やかに生きていくために、TNRは有効な手段です。

TNRは「地域環境の保全」という視点からも必要な活動ではないでしょうか。
猫と人との共生を目指す上で、TNRはその第一歩になるのです。

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不妊手術の重要性について

最近、メディアでも「地域猫問題」や「多頭飼育崩壊」が取り上げられることが増えてきました。

  • 地域猫問題:自分の住んでいる地域で猫が増え、近隣トラブルの原因となるケース
  • 多頭飼育問題:不妊手術をせずに飼い続けた結果、予想を超えるスピードで繁殖が進み、飼い主が手に負えなくなるケース

1匹のメス猫から、わずか1年でその子や孫を含め70匹以上に増える可能性があると言われています。

猫の繁殖力は非常に強く、次のような特徴があります:

  • 猫は交尾によって排卵する「交尾排卵動物」であり、妊娠率は90%以上
  • メスは年に2〜4回発情期を迎える(地球温暖化により、発情回数が増えていると考えられています)
  • 1回の出産で4〜8匹の子猫を産む
  • メスは生後4〜12か月で出産可能になる

TNRをしていると、こうした猫の驚くべき繁殖力を実感する場面が多くあります。
そして、生まれても過酷な環境の中で生きられない命が数多く存在するという現実にも直面します。

さらに、動物愛護センターに持ち込まれ、殺処分されている猫の多くは、生まれたばかりの「手のひらサイズの赤ちゃん猫」です。

不妊手術さえされていれば、助かる命がたくさんある――この現実を、一人でも多くの方に知っていただきたいのです。

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最後に……

捨て猫を拾った方や、家庭の事情でどうしても飼えなくなった猫を、やむを得ず動物愛護センターへ連れて行く……
そんな選択をされる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、動物愛護センターでは、地域によって異なるものの、早ければ3日後に殺処分されてしまうこともあります。

一部のセンターでは里親探しも行われていますが、収容できる数には限りがあり、そのために殺処分をせざるを得ない施設でもあるのです。

近年、「犬・猫の殺処分数」は減少傾向にあります。
これは、民間の保護活動を続けてきた人々の努力の成果かもしれません。

ですが、多くは一個人や小さなグループによる活動です。
寄付や支援が十分にあるわけではなく、ほとんどが自己負担で活動を続けています。

もちろん、寄付を募る活動もありますが、それだけではまかないきれないのが現実です。
個人の負担が限界を超える前に、町会・自治会・行政など、地域ぐるみの取り組みが必要だと考えます。

猫の保護活動は、たしかに一個人の集まりかもしれません。
けれどもしあなたが、不幸な猫を見つけたときに、
「この猫を助けたい」と思われたなら――

どうか、その手を差し伸べていただけませんか?

みんなが少しずつ力を出し合えば、あなたのその一歩が、たくさんの命を救う大きな力になります。

そして、保護した猫が新しい幸せを掴むまで、
あなたの手で責任をもって面倒を見ていただけませんか。

保護された猫には、里親が見つかるまでの間に以下のような医療費がかかります

  • 治療費
  • ウイルス検査
  • ワクチン接種
  • 寄生虫駆除
  • 去勢・避妊手術(不妊手術) など

誰か一人が、たった一匹の命を引き取ること。
その行動が、多くの命を救う確かな一歩になることは間違いありません。

人と動物が共に生きる社会の実現に向けて――
「地域ねこ」という取り組みが、もっと広まっていくことを心より願っています。

ぜひ、こちらのブログもご覧ください
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