多頭飼育崩壊から考える地域猫活動とTNRの重要性|京都・関西の保護猫支援

皆さま、こんにちは。
京都市・JR山科駅を拠点に関西エリアで片付けサポートを行っている整理収納アドバイザー「かたづけ ねこの手」です。
湿度の高い季節となり、体調を崩しやすい時期ですね。こまめな水分補給を心がけてお過ごしください。

現在、友人の手術入院に伴い、我が家ではキジトラの女の子「まるるさん(6歳)」をお預かりしています。友人宅には多くの保護猫がおり、相性の関係で一時的に我が家で生活しています。

「凶暴まるるさん」と呼ばれていた彼女ですが、スリスリと甘える姿を見せてくれるようになりました。
友人からは「まるの社交性や教育もお願いしたい」と依頼を受け、他の保護猫たちとの関係をケージ越しに見守りながら日々を過ごしています。


目次

多頭飼育崩壊と個人ボランティアの現状

兵庫県柏原市で保護猫活動を続ける「海豆ママ」さん、ボランティアとして、約30匹の保護猫のお世話、そしてTNR(捕獲・不妊手術・リターン)活動を続けておられます。
医療費やフード、衛生用品など、日々の活動に必要なものが常に不足しており、経済的・体力的な負担は大きなものです。
それでも、目の前の命を救うため、限界を超えて活動を続けておられます。こうしたボランティアの存在が、地域の猫問題を支える大きな力となっています。

そんな中、丹波市の高齢男性宅で多頭飼育崩壊が発生し、知人から「多頭飼育崩壊」の連絡が入り、レスキューされることになりました。

男性は自宅で倒れているところを発見され、緊急搬送。その家には、不妊手術を受けていない約30匹の猫が残されていました。
ご飯が与えられず、お腹を空かした猫たち、亡くなった子猫もいました。

入院中の男性に面会した海豆ママさんは、「猫たちを助けたい」という男性の思いを受け止め、自治会関係者と協力して現場の清掃と給餌、保護を開始しました。

丹波市の多頭飼育現場とTNRへの取り組み

現場の住宅は、ゴミが山積し、猫たちが自由に出入りできる状態でした。
海豆ママさんたちは、毎日ご飯を配り、清掃を進めながら、順次捕獲と不妊手術を進めています。
お腹の大きなキジトラの猫「アナベルちゃん」もその現場で保護され、6月に3匹の赤ちゃんを無事出産しました。現在は安全な環境で育てられています。

自治協議会と連携し、7月には自治会館での集合手術が予定されています。
課題は山積していますが、関係者が協力しながら、地域ぐるみで猫の命を守る取り組みが進められています。

【今後の課題】
・全頭捕獲して手術をする
・順次、里親さんを見つける
・譲渡会を開催する


支援活動と現場の課題

海豆ママさんは、保護・医療・清掃・給餌・譲渡の全てをボランティアで行っています。
私自身も、微力ながらフードと手術費の支援をさせていただきました。
不妊手術だけでなく、保護時の検査・駆虫・ワクチン・ウイルス検査・治療など、医療費は継続的に必要です。

もしこの記事を読まれた方で、ご支援に関心を持っていただけましたら、

Instagramから海豆ママ

さんへのご協力をよろしくお願いいたします。

神戸新聞の記事 【飼い主孤立、ごみ屋敷に猫30匹 深刻 「多頭飼育崩壊」

One for me@丹波の海豆ママさん、メンバーの皆さま、毎日本当にお疲れ様です。活動いただき、ありがとうございます。

猫の繁殖と多頭飼育崩壊の背景

多頭飼育崩壊は、社会的な孤立や経済的困難と結びついて起こるケースが多くあります。
猫は繁殖力が非常に強く、1年に2〜4回出産することができ、わずか1年で数十匹に増えることも珍しくありません。
この連鎖を断ち切るために、地域全体でのTNR活動が欠かせません。

私自身も、これまでに仲間とともに100頭以上の猫のTNRを実施してきました。
その中で、目の不自由な猫、病気やケガを負った猫、遺棄された猫と多く出会いました。
一匹一匹の命を守るには、地域社会の理解と支援が不可欠になります。


行政の取り組みと地域猫制度

大阪市では、地域と行政が連携し、所有者不明猫の増加を防ぐための「街ねこ制度」を導入しています。
この取り組みは、地域住民が主体となって猫を適正に管理し、猫と人が共生できる環境をつくることを目的としています。

また、大阪市は「犬猫の理由なき殺処分ゼロ」を目標に掲げ、返還譲渡の推進をしています。
こうした行政の取り組みが全国に広がることで、不幸な命を減らすことにつながります。

▶︎大阪市「街ねこ制度」

▶︎大阪市「犬猫の理由なき殺処分ゼロ」

不妊手術の支援と専門病院の活用

関西エリアには、猫の不妊手術を専門に行う動物病院が増えています。
一般の動物病院よりも費用が抑えられ、捕獲支援オプションを提供する施設もあります。

不妊手術専門病院の一例(関西)
・一犬猫病院(大阪府大阪市)
・のらねこさんの手術室(大阪府池田市)
・Happy Tabby Clinic(大阪府八尾市)
・伊丹ねこスペイクリニック(兵庫県伊丹市)
・ぜろの会動物病院(京都府京都市)

また、「公益財団法人どうぶつ基金」では、協力病院で使用できる無料不妊手術チケットを提供しています。
申請には審査がありますが、手術費の負担を軽減できる貴重な制度です。

その他にも、TNRや譲渡活動のサポートを有料で行っている「ねこから目線。」さん。
猫に関する支援に特化した専門的なサポートを提供されています。


猫は室内で安全に飼うことが基本

環境省は、猫の完全室内飼育を推奨しています。
外での生活は、交通事故、感染症、ケンカ、ノミ・ダニなど多くの危険があり、猫の寿命を縮める原因にもなります。
猫は人間に飼育されることを前提に生きている動物であり、その命を守るのは私たち人間の責任でもあります。


最後に

多頭飼育崩壊や地域猫問題は、個人の問題ではなく社会全体で向き合うべき課題ではないでしょうか。
不妊手術、地域猫制度、行政の支援、そして個人の理解と行動がつながることで、少しずつ不幸な命を減らしていくことができます。

「かたづけ ねこの手」責任者はプライベートでは、TNRや地域猫活動にも関心を持ち、情報発信をしています。
皆さま一人ひとりの関心が、猫たちの未来を守る力になりますように。

▶︎地域猫活動については、こちらをご覧ください。『地域ねこについて』

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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